上の階からの水漏れ被害。建物の損害や家財の損害だけでなく、精神的な苦痛も計り知れません。慰謝料は、そうした精神的な苦痛に対する賠償として認められるものですが、一体どれくらいの金額を請求できるのでしょうか?この記事では、水漏れ被害における慰謝料の相場を事例を通して解説し、慰謝料を増額するためのポイントをご紹介します。 事例1:軽微な水漏れで日常生活に支障がない場合 ある日、Aさんのマンションの天井から、ポタポタと水が落ちてきました。原因は、上の階の住人が洗濯機の排水ホースを誤って外してしまったことでした。水漏れはすぐに止まり、被害も軽微で、壁にわずかなシミができた程度でした。この場合、Aさんが請求できる慰謝料は、数万円程度が相場となります。なぜなら、水漏れによる精神的な苦痛は比較的軽度であり、日常生活に大きな支障が出ているとは言えないためです。 事例2:大規模な水漏れで日常生活に支障が出た場合 Bさんのマンションでは、上の階の住人が長期間不在にしていたため、水道管が破裂し、大規模な水漏れが発生しました。Bさんの部屋は、壁や床が水浸しになり、家具や家電製品も故障してしまいました。Bさんは、数日間ホテルに避難せざるを得なくなり、精神的なストレスも大きく、不眠症にもなってしまいました。この場合、Bさんが請求できる慰謝料は、数十万円程度が相場となります。なぜなら、水漏れによる精神的な苦痛は大きく、日常生活に大きな支障が出ているためです。