現在、タイル貼りなどの在来工法で作られた浴室を、最新のユニットバスに交換したいと考えている方もいるでしょう。在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームは、ユニットバスからユニットバスへの交換と比較して、一般的に費用が高くなる傾向があります。その理由と、費用の内訳について見ていきましょう。まず、解体・撤去費用が、ユニットバスの解体よりも高くなることが多いです。在来工法の浴室は、壁や床がコンクリートやモルタルで固められているため、解体作業に手間と時間がかかります。また、解体によって発生する廃材の量も多くなるため、処分費用もかさみます。次に、基礎工事や土間コンクリート打設費用が必要になる場合があります。ユニットバスは、平らで水平な床面に設置する必要があるため、既存の浴室の床の状態によっては、新たにコンクリートを打設したり、基礎を補強したりする工事が必要になります。これは、ユニットバスからユニットバスへの交換では、通常発生しない費用です。さらに、防水工事も重要なポイントです。在来工法の浴室は、その構造自体で防水を行っていますが、ユニットバスは、ユニットバス自体が防水パンの役割を果たします。しかし、ユニットバスを設置する前に、万が一の水漏れに備えて、浴室の床や壁の下地部分に防水処理を施すことが推奨されます。この防水工事にも費用がかかります。また、給排水管や電気配線の移設・新設費用も、在来工法からのリフォームでは高くなる傾向があります。古い配管や配線を新しいユニットバスの仕様に合わせて変更したり、場合によっては新たに引き直したりする必要があるためです。その他、壁や天井の下地調整費用や、窓の交換・調整費用なども、状況によって発生することがあります。このように、在来工法の浴室からユニットバスへの交換は、ユニットバス本体の価格に加えて、様々な付帯工事が必要となるため、総費用が高くなるのです。しかし、ユニットバスにすることで、保温性や清掃性、安全性などが向上し、快適なバスタイムを実現できるという大きなメリットがあります。